小学校の土曜学習でプログラミング教室

2年ほど前から、ボランティア活動として、地域の子ども達に無償でプログラミングに触れる機会を提供したり、小学校で特別授業をしたりしています。

今年からは、近隣の小学校で隔月土曜日に、プログラミング教室を開くことになりました。

その第一回を、先日の土曜日に、小学校のコンピューター室で開催してきました。

予想を越える大盛況で、参加してくれた子ども達は22人。
(教室のパソコンの数に限りがあるので、応募者70名の中から抽選させていただきました)

今回扱った題材は、めいろゲームです。

個人レッスンなら45分かからない内容ですが、多人数だと(遅い人に合わせるので)2時間以上かかってしまいます。

付き添いの保護者が数名、学校の先生が1名に手伝って頂きながらですが、それでも22人に対応するのは大変ですね。

早い人はどんどん先に出来るようにしてあったので、そういう生徒さんも退屈はしなかったと思いますが、こういった時間の凸凹をどうやって有意義にしていくか、いろいろな方法を試しながら考えていきたいと思っています。

AIと、プログラミング必修化

2020年からプログラミング教育必修化!

AIの普及によって仕事がなくなる!

…など、早いうちにITスキルを身につけないと大変な事になりそうな不安を煽った記事を、よく見かけます。

本当にそうなのでしょうか。

今日は、ITの世界で20年以上活動してきた私の考えをお伝えしたいと思います。

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プログラミング学習で、情報活用能力を向上する

※本記事は、文科省の調査:今の高校生には知識を活用するチカラが足りない の続きです。
文科省の調査で分かった、現代の高校生の情報活用能力の課題の幾つかは、プログラミング学習で身につけることができます。

機械に仕事をさせるための手順を考え,プログラム的に表現する

機械に仕事をさせるには、ちょっと独特の考え方が必要です。

人間にはわかりきった事でも、細かい手順に分解してならべていく必要があります。

たとえば、人間相手なら「ここにある数字を小さい順に並び替えてください」といえば済むことでも、プログラムを書くときは「まず最初の数字を見て、次の数字と比べます。最初の数字のほうが小さければ何もしません。そうでなければ2つの数字を入れ替えます。次に2番目の数字と3番目の数字を…」などと表現するのです。

面倒くさいでしょう?
ふだんの生活の中では、こんなふうな考え方はしませんよね。

ですので、このスキルを身につけるには、練習が必要になります。

プログラミングを学ぶと、こういった手順の考え方を、たくさん練習することになるので、すぐに身につきます。

アルゴリズムの基本になる条件分岐、繰り返し、変数などについては、教育用のプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」などでも十分に学ぶことが出来ます。

スクラッチは、高校生なら20時間もあればおおよその事はできるようになると思います。独学(記事の最後に書籍リストへのリンクを掲載)でもよいですし、3日間くらいの合宿に参加したりするのも良いでしょう。

著作権などを意識して情報発信できる

ブログやツィッターなどを使ったことがあるでしょうか。

最近は、コンピュータ(スマホ)とインタネットの普及によって、誰でも簡単に情報発信することができるようになりました。

電子情報というのは簡単にコピーができるところがメリットです。しかし、誰でも何でもコピーして良いかというと、そんなことはありません。最初にその情報をつくった人の権利として「著作権」というものが法律で保護されています。

インタネット等で情報を発信する際は、そのような著作権の取り扱いについて最低限必要なことを理解していないと、大きなトラブルにつながることがあります。
(不正コピー、盗用などといった事件として新聞に掲載されたりしますね)

プログラムを書くようになると、他者がつくった便利なプログラム部品や画像などの素材データを使うことがあります。

そのため、プログラミング学習では、著作権に関する基本的な事項や、他者が作ったプログラム部品の取り扱い方法についても学んでいきます。

ソフトウェアにまつわる権利をやりとりするために「ライセンス条項」というものがあります。
これは著作権よりも多岐に渡る条項が細かく設定されているものです(皆さんも、ソフトウェアをインストールするときに目にしたことがあると思います)

普通にソフトを使う分にはそれほど気にならないのですが、自分が作ったプログラムを公開したりするときは、こういったことも適切に考えていく必要があるので、良い勉強になります。

自分がプログラミングしたソフトウェアについても、自分の権利が発生します。
プログラミング学習は、著作権の当事者としても、良い勉強の機会になりますね。

不正請求の メールやサイト等に対処する

不正請求やメール、サイトもほとんどの物はプログラムで出来ているってご存知でしたか?

つまり何らかのアルゴリズムにしたがって自動的に動いているわけです。

プログラミングを学んでいくと、このようなプログラムと情報をやり取りすることの意味についても分かってきます。

  • 入力した情報がいつまで保持されるのか
  • 相手のプログラムが知っている情報は何なのか
  • 相手のプログラムが知らない情報は何なのか
  • プログラムに渡した情報でどんなことが可能になるのか
  • メールの差出人名を偽るのがどれくらい簡単なのか
  • ダブルクリックして実行したプログラムは、何ができるのか

攻撃手段(=プログラミング)のことを知っていれば、防御する方法も分かるようになるのです。

 

参考リンク

書籍紹介

 

文科省の調査:今の高校生には知識を活用するチカラが足りない

現在、9割以上の高校生はスマートフォンを持っています。
小学生などに比べると、情報機器に接する機会もかなり増え、タイピングのスキルも高くなってきています。
それにもかかわらず「情報活用能力があまり向上していない」という調査結果が文部科学省から発表されました。

たくさんの課題

結果を抜粋してみると….

  1. 複数の情報がある多階層のウェブページから,目的に応じて特定の情報を見つ け出し,関連付けることができない。
  2. 複数の統計情報を,条件に合わせて整理し,それらを根拠として意見を 表現することができない。
  3. 自動制御に関する情報処理の手順を考え,アルゴリズムを用いて表現することができない。
  4. 情報の発信・伝達の際に,他者の 権利(肖像権や著作権)を踏まえて適切に対処することや,不正請求の メールやサイト等に対処できない。
  5. ある事象の原因や傾向を推測するために,どのような情報が必要であるかを 明確にすること。 多項目かつ桁数の多い数値のある表で示された統計情報を,表計算アプリ ケーションを使って,数的な処理をすることができない。

色々と課題があるのですね。

対策は…?

対策のために2020年からのプログラミング教育の導入などが議論されています。

従来の指導要領だけではこういったスキルが身につかないから、ということなのでしょう。

しかし、現在の中学生高校生にとっては、それを待っているわけにはいきません。
待っている間に卒業・就職する時期が近づいてきます。

このような情報活用能力を身につけるには、どうすれば良いのでしょうか?

次回に続く…

 

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1381046.htm

 

「プログラミング必修化」に関する議論

2020年に、義務教育でプログラミング教育が必修化されることになりました。

これについては、さまざまな議論があり、「課外活動や習い事で学ぶならまだしも、授業に入れる必要はない」など、反対の意見をもつプログラマーもおられます。

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